とりあえず目先の目標だけを遂行するだけの考えの上司は、そもそも部下を育てるという発想がありません。
単に「部下にして欲しいことを命令する」。
これでは、部下は動いてくれません。
また、命令や指示の内容を論理的に説明すれば、それだけで部下が自ら進んで付いてきてくれると勘違いしている上司も意外と多いのです。
自らはテキパキと仕事をこなし、言っていることも整合性がとれている。
だから、「部下は自分に付いてきてくれるはずだ」と思う。
そういう人に限って、ちょっと部下が思うように動かないと「こいつらやる気あんのか?」となるのです。
しかし、人間の関係とはそんな簡単なものではありません。
どんなに理屈が立派でも、それだけでは足りません。
では、部下はどのような上司に憧れるのでしょうか?
そこには2つの条件が必要のようです。
1つ目は、その上司が人間的にすぐれていること。
2つ目は、部下の心の満足を満たしてあげれるよう努力していることです。
人間的にすぐれている上司とは、前向きに仕事に打ち込み、人生を心から楽しんでいる上司です。
部下に納得のいくような指示を与え、納得できないのなら、なぜ納得いかないのかを聴いて、腹に落とす努力をしている。
間違っても、部下を力で押し付けたり、理屈だけでいうことをきかせようなど思ってはいけません。
一方、部下の心の満足を満たす努力を怠らない上司とは、「部下の自己実現」を支援してあげている上司のことです。
部下の将来と組織の将来とをしっかりとリンクさせ、目標を見えやすくしてあげることです。
組織の大小はあっても、その時々の苦難を乗り越えて新しい時代を作ってきたリーダーは、総じて魅力的な人です。
魅力的な人は「コミュニケーション力」があり、「部下の自立をいつも支援すること」を考えています。
「あの人のようになりたい」という憧れの上司は、こんな人なのだと思います。