2012年6月30日土曜日

禅語「莫妄想」

「莫妄想」(まくもうぞう)

「AかB」の発想をやめると、余計な比較をしなくなる。(出所:枡野俊明氏著「禅の言葉」)

生と死。

美しいか醜いか。

善か悪か。

豊かか貧しいか。

つい、人間は対立的に物事を捉えがちです。

物事を対立的に捉えることで、好き嫌いや善し悪しか生まれてきます。

「莫妄想」とは、こうした対立的な捉え方から抜け出しなさいという意味のようです。

まったく嫉妬心を抱いたことがないという人など、おそらくいないと思います。

では、人間はどうして他人に嫉妬するのか?

答えは簡単です。

それは、自分と他人を比較するからです。

何かにつけて他人と自分を比較するから、最終的に「幸せ比べ」をしてしまいます。

その結果、他人の幸せを素直に喜べないということになります。

しかし、人間というものは他人と自分を比較するのが本当に好きなのだと思います。

人は人、自分は自分。自分の人生は自分だけのもの。

他人のそれとはまったく別物なのです。

それを比較すると、心から友人の幸せを喜べなくなります。

それは、自身に還ってくることです。

他人や友人の幸せを自分の幸せと比べないことで、心から幸せを祝ってあげることができます。

肝心なのは、今、自分のいる環境の中で、一生懸命に生きることです。

自分にしか見えない幸福が、きっと見つかるはずです。


2012年6月29日金曜日

会社を元気にする戦略

昨日は、「戦略のネガティブサイクル」について書きました。

しかし、ネガティブサイクルに陥る危険性があっても、「若い発展途上の企業は、それに立ち向かうことも必要だ」とも書かせてもらいました。

では、本当に正しい「会社を元気にする戦略」とはどのような戦略なのでしょうか?

「ネガティブサイクル」に対して、「ポジティブサイクル」になる戦略。

「ポジティブサイクル」は、人の生み出す「知恵」、組織の持つ「強み」、個人の「自主性」、「創造性」、そして、「遊び感覚」といった、現代社会に合わせた側面を重視する戦略です。

これが「会社を元気にする戦略」のキモで、そのサイクルの中心に位置するのが「ミッション」(使命・志)なのです。

ただし、そこにたどり着くまでには、昨日も述べたように、「スタンダードな戦略」、「古典的な戦略」も作り、実践をまず行うことが必要。

一足飛びで現代社会に合った戦略を作ろうとしても、「何かのモノマネ」、「ひ弱な戦略」でしかないと考えるからです。

ただ、本来の「現代に合った戦略作り」は、知っとかなくてはなりません。

あえて、挑むことも大切なのです。


☆「ポジティブサイクル」

強みの発見、顧客の理解   →   価値とビジョンの設定

                  ↑                      ↓

 ビジョンへの到達        ←   実現できる計画の設計     


 

2012年6月28日木曜日

会社をダメにする戦略

「戦略は、精密な分析を踏まえて合理的に作るべき。」

「計画は細かくチェックして管理すべき。」と、誰しも考えます。

しかし、実際はどうでしょうか?

経営環境がめまぐるしく変化する今日、「昔は、年に一度の計画作り」ですんでいた戦略も、今では一年中、計画の見直しに明け暮れているという会社も少なくないと思います。

また、一昔前だったら、「とりあえず前年度比プラス10%の売上目標」といった漠然とした目標もクリアできていたものです。

しかし、厳しい経済状況の中、なかなか成長戦略を描けないのが現在の状況なのです。

それなのに、目標だけば昔と同様に、威勢のいい数字が上から降ってきて、頑張っても、頑張っても、そんな目標は達成できない。

その一方で、本部からは、「もっと管理して、もっと教育して、もっと叱咤して」と、さらに細かな報告を求めてくる。

無理な計画に追われて、言い訳の報告に終始する毎日。

これでは疲れ果ててしまう。やる気も段々失われてくる。

その結果、会社全体が、将来の夢に向かって進む元気がなくなってくる。

ここまでどうですか?

この話し、このような会社は、ある程度まで進んだ会社がよく陥る話し。

要は、いいところまで行ったけど、その先の突破口が開けず、失速し、現在もその解決方法が見つかっていない会社の例です。

当社のような、まだまだ全てにおいてやるべきことがたくさんある「発展途上企業」は、こうなることを覚悟してでも、まずは作った戦略をブレずに進んでみなくてはならないと考えます。

そして、考えたことと実際にやったこととの差異を埋めていく努力をしなくてはなりまん。

「進んみました」、でも「直ぐに壁にぶつかりました。」、だから引き返しますでは、いつまで経ってもその壁をブレークスルーすることはてきません。

あえて、「わかっていても進む」ことも必要なのです。


☆「戦略のネガティブサイクル」

外部環境分析・・・「外部環境が変わった?また計画の作りなおし?」

数値目標設定・・・「とりあえず、前期比プラス10%で...」

計画実践・・・「何をすべきか明確でない」

実績のチェック・・・「未達なら言い訳を考えなきゃ、達成したら翌年大変だからそれ以上やらない」

外部環境分析.............

2012年6月27日水曜日

ジャパネットたかた

マーケティング専門書の中の事例に「ジャパネットたかた」の高田社長のことが記載されていました。

顧客のことをよく理解している数少ない会社の一つとして「ジャパネットたかた」の例を紹介していました。

1,000万画素のデジタルカメラの価値をいかに伝えるか?

高田社長は、「自分が納得して買いたくなる商品しか紹介しない」というポリシーを持っているそうです。

自分が買いたくないものを他人が買いたくなるわけがない。

高田社長は、最初1,000万画素のデジカメの価値がまったく分からなかったようです。確かに画素数は違うが、普通にプリントしたら300万画素と1,000万画素のカメラの品質の違いはない。

どこに使い道があるか、高田社長はメーカーの技術者に食い下がって聞いたらしい。

そして、放映直前に、ようやく顧客のイメージを持って納得し、テレビで次のように商品の説明をしました。

「テレビの前のお父さん、お母さん。可愛いお孫さんが生まれましたね。その可愛いお孫さんも、20年後30年後にはお嫁に行きます。」

「そのときに、可愛い赤ちゃんだったお孫さんの姿を、大きな新聞紙サイズの写真にして、贈ってあげてください。」

「お孫さんはきっと、おじいちゃん、おばあちゃん、ありがとう!と感激してくれますよ。」

「大きな新聞紙サイズで隅々までピイントの合った写真。そのためには1,000万画素、このカメラが必要なんです。」

この放送のあと、このデジカメにはち注文の電話が鳴り止まず、用意したカメラ全部売り切れたようです。

高田社長のポリシー「自分が買いたいと思う商品しか紹介しない」。

そして、「いつも徹底的に顧客起点で考え抜くこと」。

そこには、今まで気づかなかった商品の価値が見えてくるのです。

分かっいているつもりで分かっていないのが「顧客ニーズ」です。

顧客のことをよく知ろうとすること、わかろうとすることが価値を持つということです。

2012年6月26日火曜日

私の仕事

私の仕事は、「幹部社員の指導」です。

指導というと語弊があるかもしれませんが、私の仕事は幹部以下の社員の指導・教育ではなく、私の仕事は幹部社員の指導だということです。

幹部以下の社員の教育・指導は、幹部社員がしっかりやってくれればいいと思っています。

ですから、私の幹部社員に対する指導は重要なのです。

どんな仕事でも「絶対に成功する」というものはありません。

ですから、「絶対に成功するマニュアル」もありません。

自分なりに考え、様々な方からの教えを戴き、幹部社員の反応を見ながら事業を進めていかなくてはなりません。

そして最低でも、向かう方向性はしっかりと示さなくてはなりません。

そうしないと、会社は動きようがありません。

まずは、私の向かいたい方向について、しっかりと幹部社員から理解と共感を得なくてはなりません。

その為には、理論的に説明しなくてはなりません。

この方向性を伝えるレベル1までは、どの幹部社員に対しても同じ対応です。

そこから、レベル2、3、4と上がるにつれて、個々の幹部との対応に変わっていきます。

そこで、やってはいけないことは二つ。

一つ目は、「押しつけ」。
二つ目が、「パワハラ」。

幹部社員は、同じ道を行く同志でなくてはなりません。

大切にしなくてはなりません。

幹部社員には、このことをしっかりと受け止めて戴き、自身の部下にもこのことを伝えてもらいたいものです。

「面倒見のいい上司」に必要なのは、「現状の大きさ」、「将来なって欲しい大きさ」を部下と共有し、どんな苦難があっても乗り越えるだけの「情熱の大きさ」を持つことです。

私の仕事も同様です。

幹部社員の現状の大きさ、私がこのような経営幹部になってもらいたいという大きさを幹部社員個々と共有し、どんなことがあっても負けない大きな情熱で共に事業を進めることです。





2012年6月25日月曜日

友人とは有り難いものです。

私にはたくさん友人がいます。

私の友人は、「特段用事はないけど、会いたいなぁ」私がふと想う人たちです。

私の友人は、「私の考えていること以上のこと」をやってきます。

そして、ほとんどの友人が「キチンとした仕事が出来た後、友人になった人たち」です。

地方出身者の私にとって、幼なじみといった子供の頃から知っている人は、近くにあまりいません。

そんな、もともと縁もゆかりも無かった人たちと、仕事や友人の紹介で広がった友人だちです。

もし、今の私の友人がいなかったらと想像すると、ゾッとします。

年上、年下、同じ歳に関係なく、友というものは有り難いものです。

その数だけ、私との物語があります。

いつまでも、その物語を紡いでいきたいものです。

「縁」は大切です。

2012年6月24日日曜日

祝!2,000本安打

ソフトバンク小久保裕紀内野手が、史上41人目の2,000本安打を本日の日本ハム戦で達成しました。

度重なる怪我にも負けず、8度の手術を乗り越えでの大記録。

今年も、開幕早々に2,000本まであと1本に迫った日に、椎間板ヘルニアでリタイアし、33日間の休養を経ての復帰第一戦目での、記録達成となりました。

とことん、怪我に縁のある選手です。

この小久保選手、相当な努力、勉強家のようです。

特に読書の方の量は、とうに2,000冊を越えているようで、日々常に練習のこと、試合での気付き、出会った人や本のこと、先人からのアドバイス、自身の悩み苦しもを赤裸々に綴った、メモ・日記も入団3年目の96年から今でも継続しているようです。

その中の一部が報道で公開されていました。

「努力について・・・もともとすぐに報われるような努力は、努力の内に入らない。努力とは、やってもやっても報われないことに対して“やめないこと”。」

「なかなか結果に結びつかないことに対してさえも、一生懸命にやること。これが本当の努力。使って無駄な努力はない。」

この文章を見ても、自分自身を常に追い込み、謙虚に日々と戦っていることが分かります。

残念ながら0-6で完敗した本日の試合、試合終了後、チームメートに集まってもらい、「個人的な記録で騒がせてしまった。勝利に集中できたかと言うと、自身の記録のことだけ考えたこともあった。」と頭を下げたと言います。

そして、最後にチームの主将として「もうここからは、連続日本一を考えてやろう!」と声を掛けたようです。

自分の役割と責任をしっかりと理解している素晴らしい選手です。

リーダーとはそういうものです。

2,000本おめでとうございます。

2012年6月23日土曜日

禅語「花無心招蝶 蝶無心地尋花」

「花無心招蝶 蝶無心地尋花」
(はなむなしくにしてちょうをまねき、ちょうはむしんにしてはなをたずぬ)

「縁の法則に則る。」

春になれば、蝶が花を求めて飛んできます。

誰から学んだわけでもなく、至極自然に二つのものは結ばれています。

これがいわば大自然の法則というもの、仏教の世界では、こうした大自然の法則を「因縁」と呼ぶのです。(出所:枡野俊明氏著/禅の言葉)

縁というもの、人の縁だけではありません。

仕事の縁、住む家の縁、会社や街との縁もあります。

しかし厄介なのは、縁には、「良い縁」と「悪い縁」があるということです。

どちらの“縁”と結ぶかによって、人生は大きく変わるでしょう。

素晴らしい人と縁を結びたいのなら、その人と付き合えるだけの魅力を自分自身が備えておかなければなりません。

せっかく良い仕事の縁があっても、それをこなすだけの力量がなければ、縁を逃がしてしまいます。

今、自分が結んでいる「良い縁」「悪い縁」を客観的に見つめることも大切です。

「悪い縁」は断ち切り「良き縁」がやってくるようにしたいものです。



2012年6月22日金曜日

知的怠慢

大前研一氏の著の中に「知的怠慢」について書かれているものがありました。

大抵の人が「自分の限界を、自分で決めて」います。

そのほとんどが、かなり手前に設定されている。

なぜなら、今までの経験と相談かるからである。

このような考えだと、「そこそこ」仕事はできるから、怒られることもなく、バカにもされないので、現実的で賢い判断だと言えないこともない。

しかし、このような人は「できるわけがない」と思ったとたんに、すぐ諦めてしまう。

これこそが「知的怠慢」ということです。

私は、この著を読んだときに「そのとおり!!」と共感しました。

ほどほどで満足する気持ちや態度が、人の成長を止めるものです。

また、このような人は会社や周りの人々にも害を振り撒きます。

会社が変わらなければならない時、事業を方向転換しなければならないとき、「知的怠慢」な人は、必ず自己防衛的で変化に否定的な発言や行動を起こします。

新しいものへの興味がなく、目新しいことや自分が知らないことを貧欲に吸収しようとする姿勢が見えないものです。

要は、「抵抗する」か「逃げる」かです。

更には、この「知的怠慢」の姿勢は、大切なお取引先にまで影響を及ぼします。

「知的怠慢」の人は、顧客にも興味がありません。興味のない相手に斬新なニーズに的確に応えた提案などできるはずがありません。

激しい競争の中で戦う企業の場合、可もなく不可もなくという平均点の仕事を目指す「知的怠慢」の人間は排されるべき存在だということです。

2012年6月21日木曜日

「聞く力」、「説く力」

他の人とと意見を交わすという行為のプロセスにおいては、昨日書きました「質問力」に加えて、「聞く力」と「説く力」が必要となります。

反論するにせよ、肯定するにせよ、相手の思いとその背景にある真実を知ることが大切だと考えます。

真実を知るために最も効果的なのが「質問攻めにすること」とある先輩から聞いたことがあります。

その方は「自分には、物事に対する創造力はあまりないが、真実を見抜く能力はある。」と自己評価されていました。

だから、「常に真摯に人の話を聞き、誠意を持って質問するように心掛けている。」とおっしゃっていました。

まさに、これこそが「質問力」と「聞く力」のことです。

そして、もう一つの力「説く力」です。

説く力とは、発言の根拠となる事実を効果的に発信できるか否かに掛かっていると思います。

結論として、相手の主張が自身の主張と180度違ったものでも、確かな事実と根拠を伝えることができれば、相手の主張にも変化が現れるものです。

その結果、相手にも新しい視点が生じ、意見を受け入れる体制を引き出すことができ、前向きな議論になるものと思います。

しかし、「説く力」だけが突出すると力技というか豪腕で相手をねじ伏せるようになり、自身の思いだけを発信し、相手の心理や意見を読み誤り、墓穴を掘り、周りからの共感を得られなくなる可能性もあります。

相手とのせっかくの議論です。相手のアイデアや自身にない視点を知ろうとする姿勢は大変重要なことなのです。

大切なのは「自分の主張の一貫性を損なうことなく、論理的に伝える」ことだということです。

いかに意見が真逆であっても、その相手とこの話題について語り合えるのは二度とないかもしれません。

昨日と同じ結びですが、「質問から展開、そして解決へ」とつながる前へ進む議論には「質問力」、「聞く力」、「説く力」が必要だということです。

2012年6月20日水曜日

質問する力

「質問」という行為は、相手から大切な有難い情報を引き出す手段です。

それと同時に、自身の主張や思いを切り出すための出発点でもあります。

「質問」が議論の火蓋を切り、あるときは反論し、あるときは共感や同意へと発展していきます。

「質問」の間口が広い人は、“発想力”が豊かな人です。

そして、「質問力」は自分のスキルアップにもつながります。

例えば、「自身を人の立場に置き換えて考える」ことができる能力です。

このスキルは、現代のビジネスシーンで大変重要視されています。

「質問」という手段により、相手の考えを引き出すことで、自身を人の立場に置き換える訓練を常日頃から行っていれば、どのような立場に立たされても、柔軟な発想で素直に聞くことができるのです。

ただし、賛成であろうと反対であろうと、相手の意見に耳を傾け、持論を論理的に説明する責任、義務がそこに伴うことを忘れてはなりません。

「質問」から展開、そして、解決へと向かう道筋をしっかりと理解して物事をすすめること。

そこには更に「聞く力」と「説く力」が必要になってきます。

2012年6月19日火曜日

伝説のスピーチ

今月20日に開幕する「リオ+20(国連持続可能な開発会議)」。(リオデジャネイロ)

今から20年前、1992年リオデジャネイロで開催された国連環境開発会議(地球サミット)で、セヴァン=スズキ(日系4世)という12歳の少女が「伝説のスピーチ」を行いました。
-以下、スピーチ全文-
こんにちは、セヴァン・スズキです。エコを代表してお話しします。エコというのは、子供環境運動(エンヴァイロンメンタル・チルドレンズ・オーガニゼェーション)の略です。カナダの12歳から13歳の子どもたちの集まりで、今の世界を変えるためにがんばっています。あなたがた大人たちにも、ぜひ生き方をかえていただくようお願いするために、自分たちで費用をためて、カナダからブラジルまで1万キロの旅をして来ました。

 今日の私の話には、ウラもオモテもありません。なぜって、私が環境運動をしているのは、私自身の未来のため。自分の未来を失うことは、選挙で負けたり、株で損したりするのとはわけがちがうんですから。

 私がここに立って話をしているのは、未来に生きる子どもたちのためです。世界中の飢えに苦しむ子どもたちのためです。そして、もう行くところもなく、死に絶えようとしている無数の動物たちのためです。

 太陽のもとにでるのが、私はこわい。オゾン層に穴があいたから。呼吸をすることさえこわい。空気にどんな毒が入っているかもしれないから。父とよくバンクーバーで釣りをしたものです。数年前に、体中ガンでおかされた魚に出会うまで。そして今、動物や植物たちが毎日のように絶滅していくのを、私たちは耳にします。それらは、もう永遠にもどってはこないんです。

 私の世代には、夢があります。いつか野生の動物たちの群れや、たくさんの鳥や蝶が舞うジャングルを見ることです。でも、私の子どもたちの世代は、もうそんな夢をもつこともできなくなるのではないか?あなたがたは、私ぐらいのとしの時に、そんなことを心配したことがありますか。

 こんな大変なことが、ものすごいいきおいで起こっているのに、私たち人間ときたら、まるでまだまだ余裕があるようなのんきな顔をしています。まだ子どもの私には、この危機を救うのに何をしたらいいのかはっきりわかりません。

 でも、あなたがた大人にも知ってほしいんです。あなたがたもよい解決法なんてもっていないっていうことを。オゾン層にあいた穴をどうやってふさぐのか、あなたは知らないでしょう。

 死んだ川にどうやってサケを呼びもどすのか、あなたは知らないでしょう。絶滅した動物をどうやって生きかえらせるのか、あなたは知らないでしょう。

そして、今や砂漠となってしまった場所にどうやって森をよみがえらせるのかあなたは知らないでしょう。

 どうやって直すのかわからないものを、こわしつづけるのはもうやめてください。

 ここでは、あなたがたは政府とか企業とか団体とかの代表でしょう。あるいは、報道関係者か政治家かもしれない。

 でもほんとうは、あなたがたもだれかの母親であり、父親であり、姉妹であり、兄弟であり、おばであり、おじなんです。

 そしてあなたがたのだれもが、だれかの子どもなんです。

 私はまだ子どもですが、ここにいる私たちみんなが同じ大きな家族の一員であることを知っています。そうです50億以上の人間からなる大家族。

 いいえ、実は3千万種類の生物からなる大家族です。国境や各国の政府がどんなに私たちを分けへだてようとしても、このことは変えようがありません。

 私は子どもですが、みんながこの大家族の一員であり、ひとつの目標に向けて心をひとつにして行動しなければならないことを知っています。

 私は怒っています。

 でも、自分を見失ってはいません。私は恐い。でも、自分の気持ちを世界中に伝えることを、私は恐れません。

 私の国でのむだ使いはたいへんなものです。買っては捨て、また買っては捨てています。それでも物を浪費しつづける北の国々は、南の国々と富を分かちあおうとはしません。

 物がありあまっているのに、私たちは自分の富を、そのほんの少しでも手ばなすのがこわいんです。 

 カナダの私たちは十分な食物と水と住まいを持つめぐまれた生活をしています。時計、自転車、コンピューター、テレビ、私たちの持っているものを数えあげたら何日もかかることでしょう。

 2日前ここブラジルで、家のないストリートチルドレンと出会い、私たちはショックを受けました。ひとりの子どもが私たちにこう言いました。

 「ぼくが金持ちだったらなぁ。もしそうなら、家のない子すべてに、食べ物と、着る物と、薬と、住む場所と、やさしさと愛情をあげるのに。」

 家もなにもないひとりの子どもが、分かちあうことを考えているというのに、すべてを持っている私たちがこんなに欲が深いのは、いったいどうしてなんでしょう。

 これらのめぐまれない子どもたちが、私と同じぐらいの年だということが、私の頭をはなれません。

 どこに生れついたかによって、こんなにも人生がちがってしまう。

 私がリオの貧民窟に住む子どものひとりだったかもしれないんです。

 ソマリアの飢えた子どもだったかも、中東の戦争で犠牲になるか、インドでこじきをしてたかもしれないんです。

 もし戦争のために使われているお金をぜんぶ、貧しさと環境問題を解決するために使えばこの地球はすばらしい星になるでしょう。

 私はまだ子どもだけどこのことを知っています。

 学校で、いや、幼稚園でさえ、あなたがた大人は私たちに、世のなかでどうふるまうかを教えてくれます。

たとえば...

争いをしないこと

話しあいで解決すること

他人を尊重すること

ちらかしたら自分でかたずけること

ほかの生き物をむやみに傷つけないこと

分かちあうこと

そして欲ばらないこと

ならばなぜ、あなたがたは、私たちにするなということをしているんですか。

 なぜあなたがたがこうした会議に出席しているのか、どうか忘れないでください。

 そしていったい誰のためにやっているのか。

 それはあなたがたの子ども、つまり私たちのためです。

 あなたがたはこうした会議で、私たちがどんな世界に育ち生きていくのかを決めているんです。

 親たちはよく「だいじょうぶ。すべてうまくいくよ」といって子供たちをなぐさめるものです。

 あるいは、「できるだけのことはしてるから」とか、「この世の終わりじゃあるまいし」とか。しかし大人たちはもうこんななぐさめの言葉さえ使うことができなくなっているようです。

 おききしますが、私たち子どもの未来を真剣に考えたことがありますか。

 父はいつも私に不言実行、つまり、なにをいうかではなく、なにをするかでその人の値うちが決まる、といいます。しかしあなたがた大人がやっていることのせいで、私たちは泣いています。

 あなたがたはいつも私たちを愛しているといいます。

 しかし、私はいわせてもらいたい。もしそのことばが本当なら、どうか、本当だということを行動でしめしてください。

 最後まで私の話をきいてくださってありがとうございました。

-以上、スピーチ全文-

 今回の「リオ+20」は、環境破壊を前提とした従来型の「ブラウン(茶色の)経済」から、グリーン経済に移行するための具体的な仕組みづくりが最大のテーマ。欧州連合(EU)は、15年までに途上国への再生エネルギーを技術移転し、30年までに進展具合を評価する−−などの道筋を示す行程表の作成を文書に盛り込むよう提案していた。

 しかし、成果文書案を取りまとめるための政府間の事前交渉で、環境保全より経済成長を優先する各国の利害が対立。

 どうも、成果文書案が(各国の)努力目標にとどまりそうな雲行きです。

 20年前の少女の「伝説のスピーチ」。

 20年経った現在でも、たくさんの子どもがこのように感じているのではないでしょうか?

 このことについ、大人たちはどのように感じ、どのように行動しなくてはならないのでしょうか?



2012年6月18日月曜日

社会貢献に対する意識

報道によると、若者の社会貢献に対する意識が半数以上が「高くなった」と答えているという。

全国大学生活協同組合が昨秋、全国の大学生を対象に実施した調査でも、その傾向は顕著に表れている。

「社会貢献の気持ち」は、男子で56.2%、女子で69.1%が「強くなった」と回答。

全体の4%の学生は東日本大震災での被災地でボランティアに参加し、62.3%が募金したと答えた。

また、東日本大震災へのボランティアだけではなく、自然保護、社会貢献、途上国支援などの分野にボランティアの輪は広がっている。

NGOやNPO募集するボランティアも人気のようで、東日本大震災を機に多くの若者が「何かの役に立ちたい」という意識が高まってきたようです。

さて、我々業界でも、気候変動、温暖化対策の具体的なな活動を推進するために行った、一昨年の「CO2マイナスプロジェクト」に続き、本年は「CSR2ブロジェクト」と銘打って、各企業が取り組む企業の社会的責任にフォーカスしたイベントがスタートしています。

どちらのプロジェクトも、全国産業廃棄物連合会が主催し、同連合会青年部協議会が企画・実施するもので、今回の「CSR2ブロジェクト」も1,200社にのぼる企業が参加しています。

本プロジェクトの結果は、11月22日に開催される同青年部協議会の全国大会(岡山大会)で発表されます。http://csr2-project.jp/

また、、地元岡山県出身「米重優哉」さんが歌う「CSR2プロジェクト イメージソング同じ時代 同じ夢を...」http://www.youtube.com/watch?v=qhjUluR4Fc0.

とてもいい曲に仕上がっています。こちらの方も応援よろしくお願い致します。

次の世代を担う若者たちが、社会のニーズに答え立ち上がり、自己実現に向けて進み始めたことがわかる話題でした。

我々企業も、しっかりとした企業理念とビジョンのもと、若者たちと一緒になって社会的責任を果たしていかなくてはなりません。






2012年6月17日日曜日

交流戦優勝

2912年「セ・パ交流戦」制したのは、初栄冠の「読売巨人軍」。

交流戦前は、勝率5割のセ・リーグ4位でしたが、終わってみれば、貯金11の現在同リーグ2位のゲーム差無し。

躍進の原因は、ベンチの指示の変化によるもののようです。

私の知る限りの原監督は、自分の信じる者に「任せることができる」方です。

その真意を知る者が、コーチとして、選手として自らが行動するのが「原スタイル」のように考えていました。

もちろん、全責任は監督自らが取るという強い信念の上にあるものです。

しかし今年は、下馬評ではダントツの戦力といわれていたにもかかわらず、開幕から出遅れ下位に甘んじる日々が続きました。

今年は、戦略的にもデータを重視することを再認識し、戦略室を設け永年知将野村楽天名誉監督のもとで働いた、私の同期橋上秀樹氏を招聘しています。

「狙い球」についても、極端に言えば、「選手任せ」だった昨年までと違い、しっかりとベンチから指示が出て、その指示の結果「見逃し三振も止む無し」という覚悟のもとでの指示だったようです。

結果として、チーム全体の三振は増えているものの、ベンチの思いと選手の動きが合い、チームのベクトルは同方向を向き、この交流戦でこの戦略が花開いたということのようです。

「今まで、ベンチからはやってはダメという指示はあっても、やっていいという指示は無かった」と選手もコメントしています。

こうして見ると、偶然に大人の選手が個々の実力の積み重ねで勝利した交流戦優勝ではなく、ベンチの指示が選手全員に浸透しての結果となると、後半戦の巨人軍は相当手強いチームとなるのは明らかです。

やはり、野球も経営も「リーダーが、自分の思いをいかにチームのメンバーの腹に落とすことができるか」に掛かっているということです。

2012年6月16日土曜日

禅語「以心伝心」

「相手のことを、全人格をかけて信じること」

『以心伝心』(いしんでんしん)

「絆」とは、互いに断ち切れないほどの強い結びつきのことです。

この結びつきはどのようにして生まれてくるのか?

それは、言葉や理屈のやりとりからではなく、言葉にはできない心を伝え合うことでしか生まれません。

すなわち「以心伝心」ということです。(出所:枡野俊明著「禅の言葉」より)

禅の世界では、人が本当に伝えたい思いや事柄は、文字や言葉に表すことができないと考えられているそうです。

言葉なくしてもわかり合える。

中でも、親子の絆が一番強いと言われています。

親は子供を心から信じているという気持ちは、必ずや子供にも届いています。

これこそ強い「絆」の原点といわれいます。

絆を結びたいと思うのなら、「信じてもらいたい」と思う前に、相手ののことを「全人格をかけて信じ切ること」です。

しかし、親子だから絆があって当然、他人だから絆は生まれないという考えは間違いです。

他人との絆とは、生きて行く中で「育んでいくもの」と捉えるべきです。

しかし、心から信じることが出来る相手かどうかは見極めなくてはなりません。

辛いものですが...

2012年6月15日金曜日

あなたは社内に味方はいるか?

あるビジネス誌の読者1,000人に対する調査によると、6割以上の男女が「職場に嫌いな男性」がいると回答し、女性の7割が「女性の敵は女性」と思っている。

一方で、6割以上の男性が、8割以上の女性が「企業戦士としてつながっている人はいない。」と回答している。

この調査結果から、「社内に味方がいない」と思っている人が平均すると7割もいるということが分かりました。

また、「嫌いな異性」として、男性から見た嫌いな女性、女性から見た嫌いな男性には共通する行動、会話、思考があるようです。

☆嫌われる男、女の行動・・・1位「自分の失敗を認めない」、2位「周囲の足を引っ張る」、3位「無能なのに偉そう」

☆嫌われる男、女の話し方・・・1位「嘘をつく」、2位「悪口、陰口が多い」、3位「人の話を聞かない」

☆嫌われる男、女の考え方・・・1位「自分の考えを押し付ける」、2位「嫉妬深い」(女性は「悲観的で卑屈」、3位「器が小さい」

このような結果が出ています。

嫌いがイコール「味方がいない」ではないかと思いますが、「味方のことを嫌な人はいない」と思います。

「社内に味方がいない」ということは淋しいものです。

しかし、味方がいないのは何かの原因があるはずです。

誰かのせいにするのは簡単なことです。まずは自身を見つめなくてはなりません。

そこに関係の改善策が見えるかもしれません。

言えることは、「人が嫌がることはやらない」ということです。

そして、「自分のことを棚に上げない」ということ。

相手のいい部分を見つけリスペクトし、自らが謙虚であることが大切です。

それでも、相手との関係が改善されなければ、その相手が「味方になるべき人ではない」と諦めたほうがいいと思います。


2012年6月14日木曜日

セミナーご参加の御礼

3ヶ月に渡り、当社ブルーエコノミー研究所主催で開催致しました、マーケティング講座「ソーシャルマーケティング最前線」。

たくさんの方々にご参加戴きまして有り難うございました。

本日、エース株式会社マーケティング部マネージャー「難波敏史 様」をスピーカーにお迎えした「国内トップメーカーの最新事例」をもちまして、すべての講座を終了いたしました。

今回の講座は、様々なスピーカーの皆様にご協力を戴きました。

「スポーツエンターテイメントビジネス」タック川本様(ロサンゼルス・エンゼルス 国際編成)

「ブランディング、社員が満足する会社つくり」重永忠様(株式会社 生活の木 代表取締役CEO)

「コーズ・マーケティング、エシカル・マーケティング、企業ブランディング」ブルーエコノミー研究所所長 中西武志

そして、私が「スビリチャル・マーケティング」についてお話をさせていただきました。


スピーカーの皆様には本当にお世話になりました。

心から御礼申し上げます。


「ブランディング元年」といわれる2012年。

今後のご参加企業各社様のマーケティングの一助となれれば幸甚です。

次回は、起業家を目指す若者たちを対象に、人・もの・金・情報・時間にフォーカスして、ブルーエコノミー研究所中西所長をはじめ、様々な専門家と秋口開催を目指したいと思います。

起業家を目指す若者達と、バーチャル企業の立ち上げなど、楽しくそして現実を伝えていきたいと思います。

詳細決まりましたら、ご報告申し上げますので、その際は宜しくお願い致します。

皆様のご健勝を心から御祈念申し上げます。

萬世リサイクルシステムズ株式会社
ブルーエコノミー研究所
藤枝慎治 拝

2012年6月13日水曜日

新たな課題

東日本大震災から1年と3ヶ月が経過し、復興に関する山積みの課題が未解決のまま、新たな課題が浮き彫りとなっています。

新たな課題、多々ある中でも私が気になるのが二点。

一点は、福島原発事故を発端とする放射線の問題。

福島県内は勿論のこと、関係する自治体ではゴミ処理施設から発生する焼却灰の処理について、多くの自治体が他県や民間業者にその多くを委託しています。

問題なのは、安全性の担保できない他県の廃棄物を委託されている側が、極々当然のことですが、現在、二の足を踏み、その処理処分が滞っているということです。

また、自区内に処分施設があっても近隣住民との調整や説明に多くの時間とエネルギーを費やしています。

このまま、保管し続けるにも費用も含めて“体力”には限界があります。

あまでも「地方自治体の問題」として片付けるに難しすぎる問題です。

この課題、誰の責任で誰の負担で解決にあたるのか?

原発事故の補償問題とは別に本当に気になります。

また、この課題は、大震災や原発事故とは無関係の通常廃棄物の処理処分にも大きな影響があり、「何でもかんでも、一緒」に思考すると既存廃棄物処理のルーティンが崩壊してしまいます。

特に最終処分に関する現状は、「広域移動」が基本になっているので、なんとかしっかりとした整理を望みたいところです。

もう一つの新たな課題は、漂着ゴミの件です。

大震災前は、日本の海岸に漂着する他国のゴミの処理については、問題視され沿岸部の自治体や、様々なボランティア団体が協力し合ってその問題解決に尽力しました。

しかし、新たな課題となっているのは、大震災で我が国から海洋に出た「漂流ゴミ」のことです。

数ヶ月前には、思い出のバレーボール、バイクが持ち主の元に帰って来た美談は人々に感動を与えましたが、大量の家屋崩壊に伴うがれきの漂着ゴミだと話しが大分違って来ます。

既に、米国西海岸域やカナダ西海岸域等では問題視されており、回収する労力と費用の問題議論されている現状が報道等でも目立つようになって来ました。

我が国の資質にも関係する、国際問題に発展する可能性もあるこの問題、国も大変な時期ですが、対応を急がれたいと思います。

これほどまでに、課題が続出することは日本国建国以来あったのでしょうか?

そう感じるほど、大変な時に生きている我々。

自分のやれる役割で、課題解決の少しでも役立つように頑張りたいものです。

2012年6月12日火曜日

起業の話題

最近なぜか、友人、知人との会話で「起業」についての話題が頻繁に出てくる。

あるビジネス誌にも、この起業についての話題があった。

「40歳からの起業・成功のコツ」

ちょっと気になったので紹介します。

経験を積んだ40代となれば、自分も起業してみたいと思う人も多い。

しかし、当然のことだが、誰もが起業に成功するわけではない。

そこで、成功の5つの要諦。
1.燻るなら退職しろ
2.人の話を聞け
3.最初は金をかけるな
4.できることからやれ
5.金だけを目的にするな

そして、陥りやすい2のワナ。
1.自己過信のワナ
2.見込み違いのワナ

以前にも、起業の「失敗の法則」について書いたことがありますが、う~んと思うことばかりです。

そう簡単には行かないのは誰でもわかっていることです。

一方、この混沌とした日本経済を救うのは、起業躍進であると唱える経済評論家も多いのです。

日本経済全体のカンフル剤の「新規事業の創出」と「起業促進」は不可欠。

そのためには、制度融資等を含めて社会のベンチャー支援は重要になってきます。

しかし、他力本願だけでは前には進みません。

まずは一歩踏み出す覚悟、そして先人、賢人の意見を聞き、起業の為の探求を深めることが大切なようです。

2012年6月11日月曜日

不振、イチローの最大の敵は?

日本プロ野球では、交流戦も中盤に入り、開幕から出遅れはしたものの、やはり大方の予想どおりジャイアンツが底力を発揮し始めました。

さて、海の向こうのMLBで気になるのは何と言ってもダルビッシュの投球ですが、今のところ順調に勝ち星をあげ続けています。

恐らく、オールスターにも選ばれ最終的には15勝を上回る結果となり、強打レンジャースの野手陣を要すればワールドチャンピオンも夢ではないと思います。

しかし、私が一番気になるのは「イチロー選手」。

今季は開幕から3番に座り、近年にない好スタートをきったかに思えましたか、現在の打率は2割6分そこそこの状況です。

その原因とはなんなのでしょうか?

一つは、「カットボール」。今季は練習中の大けがにより長期離脱しているヤンキースの守護神400セーブのリベラ投手の代名詞と言える球種でしたが、今ではメジャーの多くの投手が投げる、「流行の球種」です。

直球と同じ投げ方で、ストレートと同じスピードでイチロー選手のインコースにまさに切り込んでいく感じで食い込んでくるわけです。

このような流行の球種は、過去にもたくさんの好打者を悩ませたものがありました。

4,000本安打のピート・ローズも当時流行った「スライダー」で連続3割を止められました。

また、安打製造機ウェイド・ボッグスも「SFFB」スプリット・フィンガー・ファーストボールにより、連続打率3割を途絶えました。

その時代その時代に生まれた新しい球種に悩まされる好打者が、過去にも現代にも変わらずいるということです。

もう一つの原因と思われるのが「視力」です。

イチロー選手は、日本から取材に来るかつての名選手やOBに「いくつぐらいからボールが見えにくくなったか?」という質問をよくするようです。

「動態視力」の強弱は、イチロー選手のようにバッターボックスでの動きが大きい選手には、大きな影響を与えるものだと思います。

球種に対する対応は技術だけの問題ではありません。

筋力はトレーニングで維持できても、本当に「視力」の低下が問題であれば、今季のイチロー選手は大変なことになるかもしれません。

この予測が、単なる予測で、取り越し苦労ならいいと願うばかりです。

日米通算4,000本なんとか達成してもらいたいものです。

2012年6月10日日曜日

新規事業の特徴

先日、企業の付加価値つくりについて書きましたが、企業にとって失われていく付加価値を補うために行うのが「新規事業」といえます。

しかし、各社が積極的に新規事業に参入すると、競争は激化し、新規事業の成功は難しいものになります。

経営環境の厳しい現在、既存事業と同様に、薄れていく企業付加価値を何かで補おうとどの企業も必死なわけですから、競争も激化するものです。

また新規事業では、一時的には立ち上げは成功したかと思えても、あっという間に競争に巻き込まれ、付加価値が減少し、価格競争に陥って短期間で消えていくというビジネスも数多くあります。

そんな中で、新規事業の成功確率を上げるためには、これまでに増して周到な準備や計画が必要です。

「アイデア一発」で長期的な付加価値を生み出せるような、新規事業はほとんど無いと考えるべきです。

実際には、「新規事業が必要な理由」や「新規事業に踏み出せる条件」はそれぞれの企業によって異なります。

言えるのは、「ただ漠然と儲かる新規事業」という目的設定ではなく、「なぜ新規事業が必要なのか」、そして「どんな新規事業が必要なのか」を先ずキチンと考えなくてはならないということです。

そして、しっかりと「フレームワークを考えるメンバーとその想いを共有すること」です。


2012年6月9日土曜日

謙虚な人とは...

成年男子、「偉くなりたい」「偉いと思われたい」というのは共通の願望。
(最近は、このような男子が少なくなったと言われますが...)

だからといって、自分で偉いと思っていても誰も偉いと認めてくれません。

それどころか、自分が「偉い」と思っている人間は、言葉は「上から」になり、他人から「浅はか」と思われ、「嫌な人間」と「見下される」だけです。

偉いがどうかは、自分で決めることではなく、他人が評価して決めることです。

このことに、気づいていれば自ずと謙虚になるものです。

謙虚になれる方法とは、「自分の愚かさ」を自覚できるかということです。

どんな優秀な人も、どんなに賢い人も「自分の内部に人には知られたくない愚かな部分」があり、それを自分自身で認めることで、自然と謙虚になれると私は感じます。

人間には、権力欲や征服欲が強い人がいます。

総じてそのような人は、他人を押さえつけたり支配したがったりします。

そこに快感というか幸せを感じ、行動として他人に強がったりする人となります。

強さとは、その瞬間の感情を爆発させることではありません。

自身の内なる感情を抑止しできるだけの強い自制心が必要です。

偉いか、偉くないかの境目は、謙虚な人かどうか、自分の愚かさに気づいているかどうかに掛かります。



2012年6月8日金曜日

禅語「把手共行」

「把手共行」(はしゅきょうこう)

字のごとく自らの清らかな心と共に手を取り合って生きて行くとということ。
苦しい時も悲しい時も、共に分かち合って人生を歩める友人をつくることです。
そして、この信頼関係を育てる為には、時間が必要です。
お互いの気持ちを十分に伝え合い、理解し合ってこそ生まれてくるものです。
(出所:枡野俊明著「禅の言葉」)

小学校に入学する時に歌った「一年生になったら、友達100人できるかな?」。

皆さんも歌ったはずです。

「友達は多い方がいい」と大人から教え込まれました。

が、友達とは決して数の問題ではありません。

お互いに心から信頼し合い、尊敬できる友達をいかにつくっていくか。それこそが一番大事なことです。

「人生は一人旅。しかし、一人では生きられない。お互いに励まし合ったり、助け合ったりしながら人は生きてゆく。そういう本当の仲間がいることが、尊い人生だと私は想う。」

と筆者は述べています。

もし、「本当の友達がいない」と嘆いている人がいるとすれば、それは自分の心を開いていないからなのでしょう。

この人と共に歩みたいと思う人がいれば、先ずは自分の心を開くこと。そして、たくさんの人に開く必要はありません。

多くの友人と広く浅く付き合うより、数は少なくとも深く付き合うことです。


2012年6月7日木曜日

コーズリレーテッド・マーケティング(CRM)

CRM=コーズリレーテッドマーケティングとは?

企業が製品の販売によって得た収益の一部をNGO、行政機関、NPOに寄付するなど、CSR活動と販売促進を抱き合わせたマーケティングの手法のことを指します。

代表例は、ミネラルウォーター大手「ボルヴィック」がユニセフと協働で始めた「1ℓ for  10ℓ」というプログラム。

ドイツ国内で販売するミネラルウォーター1ℓの売り上げの一部をエチオピアの水供給10ℓ分の費用に充てるというものです。

このプログラは2005年にスタートし、2006年にはフランスの販売利益で二ジュールを、2007年には日本での販売利益でマリを支援するなど各国で展開しています。

このように、企業が行う「Cause=コーズ=大義」に共感した消費者は、商品の購入によって社会貢献した満足感が得られ、同時にNGO、NPO等の活動資金を集められるというものです。

当社も、鞄メーカー大手株式会社エース様とカーボンフリーコンサルティング社と協働で、使用済みスーツケースのリサイクルを通じて、砂漠化が進み日本への黄砂飛来の原因ともいわれる、中国内モンゴル地区へのカラマツの木の植樹プログラム「1スーツケースfor1ツリー」で約9,000本の植樹を行いました。

「CRM」の肝は、消費者が納得できる「Cause=大義」が、商品と社会貢献活動の内容との関連性が重要だといわれます。

スーツケースの製造過程や使用済みスーツケースの下取り、リサイクル、物流により発生したCO2のオフセットはもとより、自らが生み出した商品に対する責任、使用された消費者の旅の思い出がぎっしり詰まる役割を終えたスーツケースへの愛情が、このプログラムに対する消費社の共感だったように感じます。

我々が進めるリサイクルを絡めた「CRM」のご提案は、すぐには採算が合わないものもありますが、将来を見据えた取組により、中長期的に見れば、企業のブランドが高まることで信頼につながり、その成果も後からついてくものと考えます。

「先義後利」の精神を忘れず、「CRM」のご提案を進めてまいりたいと思います。

2012年6月6日水曜日

失われていく事業付加価値

既存、新規に関わらず、企業はある程度のリスクをおかして事業に取り組みます。

企業は、事業活動を行って、付加価値を生み出し続けることにより自らを維持していくものです。

しかし、一般的には「企業が生み出す付加価値」は、長い時間でみれば「徐々に失われていってしまう」ものです。

その原因は、技術進歩、価格競争、他の産業からの参入、社会のニーズの変化....が挙げられます。

近年そのスピードは、インターネット等の情報通信技術により加速化を進め、「付加価値を失うスピード」も速まってきています。

つまり、企業にとっては、失われていく付加価値を補うために「新しい付加価値」を常に生み出すことが必要となった時代だということです。

ですから、ある程度のリスクをおかして、特に新規事業には取り組むべきだということです。

しかし、この考えは経営者の理念やビジョンによって異なります。

失われていく付加価値を補うか? 失われてるなりの事業を行うか?

どちらが正解とはなりませんが、私の考えは前者だということです。

2012年6月5日火曜日

人口減少とビジネスの関係

昨年、総務省が発表した調査結果によると、日本の総人口の統計以来で過去最大となり、1年間で25万9,000人の減少となった。

逆に65歳以上の人口割合は、過去最高の23.3%に達しました。

このままで推移するとしたら、2060年には日本の総人口が8,674万人にまで減るというデータまであります。

「企業は人なり」というように、「国家も人なり」です。

最近は、マスコミなどで日本国の弱体化を懸念する記事、報道を多く見ますが、このまま日本にとどまったままで良いのか? という議論も盛んにされるようになりました。

我々廃棄物処理業界も同様です。

人口は減り、モノづくりの拠点は海外に流出し、少子高齢化が進み労働人口が減少を加速する中、おのずと廃棄物の発生量も減少します。

廃棄物を減らす努力と廃棄物を集め続けるという相反するミッションを抱える業界。

足元を守る同時に、将来見据えるを力。

何年も前から叫ばれていたこの課題ですが、今まさにその力の必要性を迫られる時代に入ったということです。

もう将来の課題ではないということです。

2012年6月4日月曜日

新規事業成功の為には...

新規事業を成功させる為には、「ひたすら考え続けること」が必要です。

勿論、最低限の知識や情報のインプットは必要ですし、行動しながら考え方を修正することが大切なのは言うまでもありません。

先ずは、「何度も実際に自分で考えてみる」ことです。

新規事業の立ち上げや収益モデルを説いた書籍を何冊も読むより、実際に自分の手を動かし頭を働かせて、ビジネススキームを図にしたり、複数のケースでの収益モデルの試算するといったことで、企画・推進のスキルは上がるものです。

企業として「新規事業」をつくろうとする場合、たった一つのビジネススキームに絞って一本道で進めてもなかなか精度は上がりません。

多様なマーケットやビジネススキームに触れて、それぞれの「原理・原則」を理解しておくことが「ひたすら考え続けること」に繋がり、これこそがその解決策だと感じます。

中小企業が行う「新規事業」は、下手をするとその企業の命取りになります。

全戦全勝の心構えが必要なのです。

2012年6月3日日曜日

テキトー?

男性ファッション誌でのインタビュー記事

「人生の後輩達にアドバイスは?」

「僕は、僕みたいになりたいと思っていない(笑)。ははは。

ただ、俺も20代30代のときはすくごく揺れてたけれど、早く目標を決めた方がいいね。

仕事にしたって、何が天職かわかんない。

自分がやりたいと思う仕事見つけて一歩でも早く踏み出さないと。

20代になったら10年なんてすぐ経っちゃうからね。

僕も「元気が出るテレビ」が51歳で終わったときはちょっとがっくりしたんだけど、丁度その時に“人生は51歳から”っていう本に出会って、元気もらってまた踏み出せたんですよ。

そうこうしているうちに65歳。

今度は“人生65歳から”って本を見つけないとね。(笑)」
(出所:MEN’CLUB7月号)

このインタビューを受けているのは、今やバラエティー番組では欠かせない存在で、デビュー以来何度となくブレークするタレント、「テキトー男 高田純次氏」です。

現在もテレビで流れる、携帯電話や宝くじのCMでは本当に笑わせてくれます。

そんな高田純次氏。「テキトー」という代名詞は、そもそも自分で発信したフレーズではないようです。

自身は決して「テキトー」と思ってやってきた訳ではないと語っている。

芸能界のように「自分がこう進みたい」と思ってもなかなか思うようにはならない世界で、良くも悪くも、流れのままやってきた僕みたいになりたいと思う人が「テキトー男」というフレーズを生んでくれた。

しかし、その現場での気の配り方や、真摯な姿勢は皆が憧れる存在のようです。

「テキトー男」の「テキトー」は、決して「いい加減」の「テキトー」ではなく「しかなやかな」という意味のようです。

私も昔から大好きなタレントである高田純次氏。

今後も多いにファンを楽しませてもらいたいですね。



2012年6月2日土曜日

自分の価値

「自分には価値がある。」

自分の価値を理解している人はいるが、それをキチンと言える人は少ない。

これは日本人の特徴かもしれません。

辛い時に辛いと言わない。

人にはなるべく世話にはならない。

一族の恥は、他に漏らさない。

徳は陰で積むもの。

これはこれで、文化として正しいものです。

しかし、人それぞれ価値観があってもいい時代が現代でもあります。

自分の価値を認め、価値を高めるということは、「自画自賛」や「嫌み」といった他の共感を得られないことを除けば、常に意識することだと思います。

ビジネスにおける自分の価値向上も同じです。

☆素直に話す
☆意気込みを話す
☆心配しすぎない
☆他人をおとしめて、自分を偉く見せようとしない
☆人や物を悪く言わない
(レス・ギブソン著「15の習慣」参照)

このようなことを意識して価値を意識し、高める努力が必要です。

「私は...です。」
「私は...のようになります。」
「私には価値があります。」
「私は...に対して敬意を持ちます。」

「Iam...」の精神です。



2012年6月1日金曜日

一番必要な能力「交渉力」

「交渉力」はビジネスパーソンにとって必要な能力の一つです。

仕事の主導権を握るだけではなく、取引先とのかけひきを通じて、自分の業務や会社の売上げまでも左右できるのが、この「交渉力」です。

企業の基本的な目的が「ニーズに応えて利益をあげる」であるならば、価格を決定し、その価格で顧客会社と交渉することは、もっとも重要な業務の一つになります。

しかし、この価格交渉が「交渉」の中でも、一番デリケートな業務です。

当社の収益構造もそうですが、「たった1円で...」莫大な利益が消え失せてしまいます。

ですから、「価格交渉」には、しっかりとした方針と手法・戦略が必要となります。

当社を例とすると、「原価に対する柔軟性と、価格に応じた段階的な価格提案」です。 

価格決低と交渉の肝は「原価を知ること」です。

原価を知らなければ、損益を分ける交渉はできません。

要は、原価こそが、「最低死守ライン」だからです。

しかし、交渉事は相手があることですから、「○○円でなければダメだ!!」では、市場全体の中で孤立し、競争力を失うこともあります。

ですから、顧客に合わせたオリジナルなサービス提案が必要であり、「どれぐらいのサービスを期待されているのか?」も大切になってきます。

廃棄物処理サービスでは、量の多い、少ない、頻度、安心・安全、他の付加価値によって、「価格交渉」も自ずと変わってきます。

どこかの某航空会社ではありませんが、「荷物の収納補助はやりません。」「言葉遣いも気にしません。」とかいった次元の話しとは違いますが...

「安いから仕方ない」と割り来るのもいいですが、困っている人を助ける、相手に敬意を払うことは、人としての話しですから...

ちょっと、話しはそれましたが、交渉力とは「自らをよく知り、相手を良く知る」ことだと思います。

そして、それぞれの顧客との「ストーリー」を創出することです。

当社社員にも、この能力をますます磨いて欲しいと考えます。