「ラポール」ってなに?
臨床心理学の用語で、セラビストとクライアントの関係を表す言葉のようです。
治療する側と治療を受ける側が、完治に向かって同じ感情で進むことを表現したようです。
ところで、本日の話題がなぜ「ラポール」かというと、これからコミュニケーションを図ろうとする相手と“人間的魅力”を認め合う為には何が必要か? という疑問を調べていたら、登場したのが「ラポールの設定」でした。
コミュニケーションのスタートと言えば挨拶です。
例えば英語だと「ハウ・アー・ユー」から始まります。
日本語に直訳すると「あなたは今、どのような状態にいますか?」ですから、英語的にいうと「自分のこれからの行動は、まず相手の状態を聞くこと」からスタートすることになります。
方や日本語はというと、「今日は天気がいいですね。」「今日はあいにくの雨で嫌ですね。」といったような、相手にも自分にも直接関係ないようなスタートとなります。
この違い、よくよく考えてみると大きな違いがあります。
よく、「ハウ・アー・ユー」と聞かれると「ファイン・サンキュー」と英語の本にはありますが、実際には「I'm not good」もあるわけで、聞いた方は、「熱はあるのか?」「薬は飲んだか?」とか、「今日の会議は要点をまとめて短めにしよう」とかになる。
何事にも、“次の行動の原点”が、相手の状態でかなり変化するのです。
ここで繋がるのが「ラポールの設定」なのです。
やはり外国人(英語圏)の人がコミュニケーションが上手なのは、お互いの人間的魅力を引き出せる「ラポールの設定」がうまいからだと思います。
全くお互いに関係ない話題からスタートする日本語とは大分違いかあります。
対外国人の方に限らず「ハウ・アー・ユー」から相手の状況を問い、それからスタート、アクションを起こすといった態度は、お互いの良好な関係をスタートする入り口のようなきがします。