2011年1月20日木曜日

タンガーマスク現象

マンガ『タイガーマスク』の主人公“伊達直人”と名乗る人物がも児童養護施設にランドセルを寄付したことから、各地でも同様の“伊達直人”が出現し、その数400件を超え、届いたランドセルの数も500個を超えたと言います。

年末のクリスマスの時期に、暗い話ばかり続く日本で、何かホッとする話題に心が癒され共感した方もいらしたのではないでしょうか?

人と人との結びつきがなくなり、景気低迷が続き、国や企業はあてならない中、市民一人一人が何か行動を起こさなければならないのではないか?と感じさせたという意見も多く見受けられます。

中には、この現象をただのトレンドとだけ報道するのではなく、現象に至る社会背景や社会構造を解析する必要があると言いだす方まで出てまいりました。

私は、報道の在り方とか現象の分析検証がそんなに必要だとは思いませんが、我が国が成長から衰退へと変化し、支え合う心の単位が家族ではなくなり、豊かなのに幸せではない現在の社会において、この様な現象は出てきてある面当たり前の様な気もします。

我々企業も金融資本主義的な儲かれば良しという考えではなく、社会に役立ちながら生業を成り立たせていくことで、食べていくことが可能になるという原点を忘れてはならないと感じます。

『タイガーマスク現象』とは、「困った人を助ける」という人が元々持っている“心持”をもう一度見直し、これ以上「人と人との結びつき」が薄ならないよう、世の中を再構築しなくてはならないと警告する現象と考えます。