2011年3月2日水曜日

GNHとは?

国の経済の規模・成長を計る物差しとして用いられるのが“GDP”(国内総生産)。

一定期間に国内で生み出された付加価値の総額のことであるが、いわゆる、一定期間に新しく生み出された「生産物」や「サービス」の金額の総合計ということです。

1980年頃までは、“GNP”(国民総生産)が用いられていたが、これだと海外居住者の国民についても計上されるため、1993年から国民総生産から国内総生産へと移行したようです。

さて、同じような文字「GNH」とは?

「Gross National Happiness」(国民総幸福量、または国民総幸福感)

言わば、「国民全体の幸福度」を計る物差しなのです。

歴史を言えば、1972年にブータン国王ジグミ・シンゲ・ワンチュクが提唱した、国民全体の幸福度を示す尺度で、GDP(国内総生産)の様な、金銭的・物質的な豊かさを計るものではありません。

その内容はというと、①心理的幸福②健康③教育④文化⑤環境⑥コミュニティ⑦良い統治⑧生活水準⑨自分の時間の使い方、以上の9項目です。

この内容に対して、正の感情が①寛容②満足③慈愛、負の感情が①怒り②不満③嫉妬、と正・負それぞれの感情であらわすものです。

発信国のブータンの2007年に初めて行われた国勢調査で「あなたは、今幸せか?」の問いに対して、約7割の国民が「幸せ」だと感じたそうです。

世界各地で繰り広げられている内紛や、反政府デモ、戦いという面ではマネーゲームもそうかもしれません。

「幸せ」と思う尺度は、それぞれの国や文化で異なることは重々承知ですが、「幸せとは何か?そして、
幸せをどこまで求めるのか?」なのでしょうかね。