2009年11月11日水曜日

沿岸生態系の大きな役割

マングローブ林などの沿岸の生態系は、毎年、日本の年間排出量を上回るCO2を吸収するなど、地球温暖化防止に大きな役割を果たしているという内容の調査報告が国連環境計画などが報告書をまとめた。

一方、役割が大きい分、これらの沿岸の生態系の開発等による破壊が深刻で、20年後にはその大部分が消失する危険性があるとも指摘している。

また、藻場などが吸収したCO2を「排出枠」として排出量取引市場で売買できる仕組みをつくり、各国で沿岸生態系保全の取り組みも提案している。

マングローブや干潟の植物が自生する面積は、海全体の面積の1%に満たないが、その植物は光合成が盛んで、世界全体のCO2排出量の約6%にあたる16憶5千万トンのCO2を吸収するという。

しかし、このまま沿岸地域の開発や養殖施設の建設の為に環境が破壊され続けると年間で2~7%のペースで減少し続けていくこともこの調査で分かったようだ。

沿岸部分の環境保全に尽力される「水辺基盤協会」さんは以前にもご紹介いたしましたが、沿岸生態系の大切さを再認識した調査報告でした。