「イノベーション」とは、単なる“技術革新”と捉えるのではなく、「企業の新たな経済価値を生み出すすべての活動」と位置づけるなら、商品の製造・生産だけがイノベーションの対象となるのではなく、“マーケティング”の中でのイノベーションも大変重要な考えとなります。
消費者が求める「安さ」だけで、ものが売れていた時代から、安さ以外の魅力はどのようにして生み出せるのか?
マーケティングを行う上で、その手法として考えられるのが、“ネガティブ・マーケティング”と“ポジティブ・マーケティング”とがあります。
「購入しない理由を抽出して消去していく」のがネガティブ・マーケティング。
「購入する理由をつくり出していく」のがポジィティブ・マーケティング。
前者は、マイナスの部分を見つけ出し、その部分を改良し商品価値を高め競争に勝つという、現在までのマーケティングで最も多く用いられる手法です。
後者は、安い=購入するといった、消費者の常識や習慣を違った視線での魅力創出展開によって、新たな市場で競争力を高めるといった手法です。
デフレ現象が続く我が国で、今後の消費者・生活者に対してのマーケティングはどのような手法をとって行くべきなのでしょうか?
世界が急速に、激しく変化して行く中、我が国だけが変化にそぐわない伝統や習慣に囚われ、聖域にメスを入れないことで、はたして生き残れるのか?
その様な意味でも「ポジティブ・マーケット」は一つのキーになるかもしれません。
「消費者(顧客)の習慣、常識や文化を変えさせること」。