当社のように、廃棄物由来の原料を使用したもの作りでは、原料品質が標準的ではなく搬入されてくる廃棄物原料をいかに異物を除去し、ブレンドして需要家のスペックに合わせるかが勝負になってきます。
そこで、本年度から品質管理チームを新設しました。更に、下期からは「品質管理室」へと格上げし、組織としての分厚さも持たせようとしています。
当社の主な製品は、生産工場へエネルギーを供給するボイラーの燃料になるもので、石炭や重油といった化石燃料の代替燃料です。
品質の管理項目として、カロリー、灰分、塩素濃度、重金属類にいたるまで、そのスペックを満たさなければなりません。
特に、課題としているのは“異物”の混入です。
金属類やがれき類を主とする異物は、製品スペックだけの問題ではなく、当社もそして需要家の施設にもダメージを与えます。
そして、そこには現状回復の為のコストまでも影響を及ぼします。
品質管理については、排出事業者といわれる廃棄物原料を提供していただいている方と、我々処理業者とが、場合によっては搬入いただく収集運搬会社との連携が非常に大切です。
たまごが先か?ニワトリが先か?の議論ではありませんが、どこかで品質管理が必要となってきます。
その為には、きちんとした情報をきちんと伝え、それぞれの責任で品質管理をきちんと行うことが必要です。
リサイクルは“循環型社会の和”ですので、その中のでそれぞれが与えられた役割を果たすと言う事です。
今後も、もの作りの先人たちの知恵を拝借し、廃棄物処理から本当のもの作りへと近づけて行きたいものです。