2011年10月25日火曜日

もっとも権威ある賞

現在、米国MLBはワールドシリーズの真っただ中です。

今年は、元巨人上原投手、元日ハム建山投手も所属する「テキサス・レンジャース」と「セントルイス・カージナルス」が戦っています。

残念ながら、日本人の両投手は登録から漏れ、ベンチでの応援となっています。

さて、この季節私が必ず話題にするのが、ワールドシリーズのMVPよりも権威ある賞といわれる『ロベルト・クレメンテ賞』の受賞についてです。

今年もその発表と授賞式が10月20日に行われました。

今年の受賞者は、松坂投手も在籍するボストン・レッドソックスの主砲「デービット・オルティス内野手」です。

このロベルト・クレメンテ賞は、社会・地域活動に貢献した選手というものではなく、すぐれた成績を上げた上での社会貢献活動に対する功績を讃えています。

ちなみに、今シーズンのオルティス内野手の成績は、打率3割9厘、29本塁打、96打点。残念ながらレッドソックスのポストシーズン進出は叶いませんでしたが、素晴らしい成績です。

そして、オルティス内野手の社会活動は、2005年に子供の心臓病手術の為の基金を創設し、故郷のドミニカ共和国や、米国、ハイチの子供の為の医療行為の援助を行っています。

今年も同基金に10万ドルを寄付し、様々な機会を通じて募金の呼びかけを行いました。

1971年にコミッショナー賞として制定された同賞ですが、殿堂入り選手「ロベルト・クレメンテ」が1972年に故郷ニカラグワ大地震の救援活動に向かう途中で悲運の最期を遂げた事を受けて、1973年から名称が変更されたものです。

まさに「国民のヒーロー」である多くのアスリート。自身のパフォーマンスでファンの夢と希望を与えるだけではなく、「自分の存在意義」を十分に理解して、「社会に対する責任」を果たしている姿に心から尊敬致します。

来期の大活躍を心から祈念いたします。

*今年のワールドシリーズで大活躍中のカージナルス「アルバート・プホルス内野手」も、2008年に同賞を受賞しています。
身内にダウン症児がいることもあり、2005年にダウン症児とその家族の生活を支援するための基金を設立し、現在もその活動を継続しています。