「試行錯誤」は、しつこくやらなければ答えは見つからないものです。
何かをやるにしても、怖がるばかりで実際に身を投じなければ、いつまで経ってもそのジャンルの掟を学ぶことはできません。
そもそも頭で考えているだけで、身につくものなどありません。
未踏の領域に足を踏み入れ、逆境や数々の失敗を歓迎する勇気ほもつ人間だけが、みずからの手で道を拓き、「手垢のついていない答え」を見つけることが可能なのです。
そこでは、『開拓精神』こそが最強の武器ですが、闇雲に突っ走っていっても本質を見極めることはできません。
試行錯誤するとき、想定した仮説を軸足に、しつこい姿勢たとえば「たとえ失敗しても、必ず次は成功する」という、周囲を圧倒するほどの執着心が、身を守る術にもなります。
ものごとの本質を見極めるには、まず身近な変化の一つひとつについて、「なぜそうなるのか? どこが新しいのか? そこから何が生まれるのか? その真の価値はどこにあるのか? 」を繰り返し自問自答します。
そこから、課題を構造化し、仮説を立て、それが正しいかどうかを見極めるべく事実を集め。分析、検証し、自分の理屈を再構築していきます。
これが普通の考えです。
そして、途中で間違いに気づいたら、すぐに白紙の状態にして、違う仮説に立ってゼロから考えなせばいいのです。
しかし、失敗を恐れ、自分の間違いを認めない人は「オールクリア」ができません。
「オールクリア」も含めて、試行錯誤とは“しつこく”やらなければならないのです。
(参考:大前研一氏著「ザ・プロフェッショナル」)