2012年9月27日木曜日

鉄腕「山口鉄也投手」

今や巨人軍のセットアッパーというより、球界を代表するセットアッパーとなった、「読売巨人軍 山口鉄也投手」。

今期、史上初の5年連続60試合登板を達成しました。

この記録が示すとおり、「日本一の鉄腕投手」です。

山口投手は、神奈川県の名門Y校の愛称で知られる横浜市立横浜商業高等学校の出身で、大学進学を辞めてMLBダイヤモンドバックス傘下のマイナーチームに入団、しかし1Aに昇格できないまま4年で帰国しました。

帰国後、横浜DB、楽天の入団テストを受けるも不合格。

最後に受けた巨人軍のテストに合格し、育成枠で入団しています。

その後、支配下選手、一軍登録(育成枠から初めての一軍選手)となり、今や押しも押されぬ日本一のセットアッパーとなりました。

山口投手をみていると、「人の人生、わからないものだなぁ」とつくづく思います。

もし、高校→大学→社会人又はプロと普通の野球人生を彼が選んでいたらどうなっていたのだろう?

横浜DBのプロテストを受けた際、偶然現場にいた「大魔神佐々木主浩氏」は、球団関係者に獲得するように推薦したそうですが、結果として不合格。

一方、巨人軍のテストでは、私が「日本一の投手コーチ」と尊敬する小谷正勝元コーチの推薦もあり見事合格。

投手力の弱いチームで不合格で、層の厚いチームで合格。

皮肉なものです。

小谷正勝元コーチは、スポーツ紙のコラムで次のように山口投手のことを書いています。

「入団テスト時に推した経緯もあり、野球に取り組む姿勢について『みんなと同じことをしていては支配下選手になれない。最後に球場から帰るように』と話したことはあるが、それ以上、あれこれ言う必要はなかった。」

今日の山口投手が、日本一のセットアッパーと言われるまでに成長したのも、このような周りの方々との出会いから始まったように思えます。

私自身は、更に成長し続け「日本一のクローザー」と呼ばれる投手らなってもらいたいのですが、これはチームの事情もありますし期待だけにとどめて、とにかく怪我のないようにこれからも頑張ってもらいたいものです。

ひっとしたら、「米国野球に置き忘れたものを取りに行く」なんてことにもなるかもしれませんね。