2010年2月24日水曜日

嵐の予感

自動車業界における企業毎の状況がこんなにも違うことがあったのでしょうか?

トヨタの公聴会の様子が報道され、あのトヨタが?と思ってみている方は多いはずです。

08年のサブブライムローンの破綻を機に大きく経済状況は変化しました。

自動車業界においても、地球温暖化対策に便乗したエコカーの販売は好調でしたが、現在の状況を誰が予測し得れたでしょうか?

そのような中、何故ホンダだけは嵐の予感を敏感に感じたのだろう?

あるコラムにはこう報じていた。08年は自動車業界は散々たる結果だったのにも関わらず、ホンダだけは大手3社のメーカーの中で唯一黒字を確保出来た。それはなぜ?

米国自動車市場では、車は売れ続けていたが、汎用エンジンとしてOEM販売していた建機の売れ行きが鈍ってきたという。同社は同年4月に3カ年計画を作成する際に行動要件として「柔軟に」「機敏に」を勘案して計画を立てました。

ちょとした市場の変化に柔軟に機敏に対応した事が功を発し、リーマン破綻後に緊急不況対策グループを立上、いち早くF1からの撤退、設備投資の凍結を決断したという。

また09年2月にはハイブリッド車新型インサイトを発売し攻勢に出ました。そこでなんと当時の社長が辞任し、新社長と新幹部の体制をとっている。

「大変な時に現社長が立ちなおす」が普通の企業の考えであるが、ホンダはこの状況は1、2年の短期的な不況だから、その不況時に新執行部体制で乗り切ればよりチームワークは強くなり堅固な企業体制が2、3年後の経済回復時には爆発的な力になると確信したという。

更に不況突入時に機敏に対応が出来たのは湾岸戦争時の不況を経験したからだという。車の販売額が落ち込み、工場の稼働率が低下する時の環境がどれほど大変な事を理解している。

だから投資に対しては慎重なのである。車が売れ続けている時にホンダは思い切って投資を抑え徐々に投資をしました。

その為に「儲け損ない」はあるかも知れませんが「需要の逆転」による市場の激化状況ほど怖いものはないのである。

さて、当社もいよいよ来年度予算と中期事業計画の作成に入っています。「柔軟性」と「機敏性」そして失敗や世界経済の大きな変化に対する経験ほ重視した計画作成の重要性により「嵐の予感」を感じる事の大切さを痛感したコラムでした。

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