2012年1月25日水曜日

ダルビッシュ選手の記者会見に想う

ポスティングによるテキサスレンジャーズへの移籍が決まった「ダルビッシュ投手」の記者会見が、昨日札幌で行われました。

その際のインタビューについて、「こんな(最高)レベルの選手が、日本にも生れたんだ」と驚愕しました。

それは、「なぜ、MLB移籍を決断したか?」という問いに対しての彼の答えです。

「一番の要因は、僕は野球選手であって、相手打者を倒したいという強い気持ちで向かっていくのが好きで、それが仕事だと思っている。」

ここまでは普通の選手、私が驚愕したのはこの後のくだりです。

「試合前から、“このカード投げないでよ”とか“もう無理だよ”、“打てない”とか、そういう言葉を冗談でも聞いていて、なんかフェアな対戦をしていないんじゃないかという思いがあった。」

という答えです。

「日本には自分が対戦するレベルの選手はいない」

と取られるような発言ですが、私はそうは思いませんでした。

彼なりの気配りというか、配慮した発言で、シーズンを通して相手との戦いの中に「本当の戦い」がなかったのだろうと思いました。

表現は難しいのですが、「保てないモチベーションを、求められている新しい環境、世界でもう一度取り戻したい」と思ったんだろうなと思います。

野球のレベルでいうと、私なんかが想像できる範疇ではない、それはそれは高いレベルの感性なのです。

「こんなレベルの選手が生れたか?」とは、このような意味です。

この記者会見、単なる「ビッグマウス」的な選手のパフォーマンスではなく、ここまでの経緯や移籍に対する赤裸々な思いを、テキサスでの会見ではなく北海道のファンの前で報告したことを考えても、彼の人間としての魅力が表れている会見だつたと思います。

とにかく、プロアスリートは結果がついてこないと何にもなりませんが、彼なら必ず日本国民、米国ファンの期待に応えてくれるものと思います。

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