2012年7月11日水曜日

義足ランナーオスカー・ピストリウス

南アフリカのオリンピック委員会は、ロンドンオリンピックの400m、1600mリレーの代表に、「義足ランナー」オスカー・ピストリウスを代表に選んだと発表しました。

これにより、オリンピックに出場する初の「義足陸上選手」なったのです。

オスカー・ピストリウス選手は、過去アテネパラリンピックで100m銅メダル、200m金メダル、北京パラリンピックでは、100m金メダル、200mでも金メダルを獲得し、両足切断者クラスで100m、200m、400mの世界記録保持者です。

しかし、彼のオリンピック出場に関しては賛否両論も...

カーボン製の義足は、反発力で走力を助けているとの見方もあり、北京オリンピックでも400m出場を目指したが、国際陸上競技連盟は競技規定に反すると却下しています。

その後、オスカー・ピストリウス選手は、スポーツ仲裁裁判所に意義申し立てを行い、同裁判所は国際陸上競技連盟の判断を覆し、健常者レースへの出場を認める裁定を下しています。

先天性の身体障害により腓骨がない状態で誕生。生後11ヶ月で、両足の膝から下を切断。

陸上を始める以前は、ラグビー、水泳、テニス、レスリングと様々なスポーツにトライしています。

そんなオスカー・ピストリウス選手のモットーは...

「障害によって不可能なのではなく、持っている能力によって可能なのだ。」

「ない」からこそ、「持てる」

このことを世界に発信しています。

ある方から聞きましたが、米国では、障害者のことを「ハンディーキャップを持っている人」と言わないで、「チャレンジャー」と呼ぶそうです。

開幕までもうすぐのロンドンオリンピック。

日本選手の活躍を期待するとともに、オスカー・ピストリウス選手にも大いに注目したいものです。