南アフリカのオリンピック委員会は、ロンドンオリンピックの400m、1600mリレーの代表に、「義足ランナー」オスカー・ピストリウスを代表に選んだと発表しました。
これにより、オリンピックに出場する初の「義足陸上選手」なったのです。
オスカー・ピストリウス選手は、過去アテネパラリンピックで100m銅メダル、200m金メダル、北京パラリンピックでは、100m金メダル、200mでも金メダルを獲得し、両足切断者クラスで100m、200m、400mの世界記録保持者です。
しかし、彼のオリンピック出場に関しては賛否両論も...
カーボン製の義足は、反発力で走力を助けているとの見方もあり、北京オリンピックでも400m出場を目指したが、国際陸上競技連盟は競技規定に反すると却下しています。
その後、オスカー・ピストリウス選手は、スポーツ仲裁裁判所に意義申し立てを行い、同裁判所は国際陸上競技連盟の判断を覆し、健常者レースへの出場を認める裁定を下しています。
先天性の身体障害により腓骨がない状態で誕生。生後11ヶ月で、両足の膝から下を切断。
陸上を始める以前は、ラグビー、水泳、テニス、レスリングと様々なスポーツにトライしています。
そんなオスカー・ピストリウス選手のモットーは...
「障害によって不可能なのではなく、持っている能力によって可能なのだ。」
「ない」からこそ、「持てる」
このことを世界に発信しています。
ある方から聞きましたが、米国では、障害者のことを「ハンディーキャップを持っている人」と言わないで、「チャレンジャー」と呼ぶそうです。
開幕までもうすぐのロンドンオリンピック。
日本選手の活躍を期待するとともに、オスカー・ピストリウス選手にも大いに注目したいものです。