早朝のメジャーリーグニュース、驚きのニュースでした。
「シアトル・マリナーズ イチロー選手、ニューヨーク・ヤンキースへトレード」
正直言って、私は「やはりか?」と思いました。
野球を引退してから、現場とは大分距離がある生活をしていますが、なんやかんやで憶測も含めて情報が入ってきます。
ここ数年のイチロー選手の存在感が、20代の若手中心で、永い間勝利に見放されているチームで、間違いなく温度差があったと思います。
それは、野球に対する取り組む態度だけではなく、存在自体もチームの象徴となっている現在、チームの生え抜きスター選手の必ずたどり着く場所のかもしれません。
また、シアトルといった、いわばローカルチームにおいて、ニューヨーク、ボストン、テキサスなどの大都市チームと違った経営上の問題も今回の移籍の一因であると思います。
過去にもマリナーズは、A・ロッド、ランディ・ジョンソン、ケングリフィJrといった「フランチャイズプレーヤー」を手放す歴史を続けています。
しかし、さすがイチロー選手と思わせる記者会見でした。
普段から、はっきりとした口調の受け答えではなく、聞き手に何かを考えさせる様な話し方をするイチロー選手ですが、記者会見では随所に彼らしさをかもし出す記憶に残る会見でした。
特に、38歳という野球選手としては超ベテランの域に達してからの環境の変化についての質問に答えた言葉は印象的でした。
「環境が変わることは怖い。不安です。ただ決意したわけだから、そういうものを断ち切らなきゃいけないし、断ち切れるように進みたい。」
「覚悟は持っている。」
やはり、自分の道を、プロ野球、米国MLBの新しい道を切れ開いてきたイチロー選手の言葉重い。
大分前に書きましたが、米国MLBを救った「二人の日本人選手」は、野茂秀樹投手とイチロー選手と言われており、今でもファンがリスペクとしているのです。
野茂投手は、MLB選手会がストライキを決行したあと、ファン離れが進んだ危機を「トルネード投法」で救いました。
イチロー選手は、「スター選手のステロイド問題」でMLBが社会問題までなった時、「ナチュラルボティプレーヤー」として大活躍をし、社会からの信頼を復活させました。
このように、全米の多くのMLBファンから愛され、リスペクトされているイチロー選手。
「一番負けているチームから一番勝っているチーム」に移籍するわけですが、是非、ペナントレース終盤を彼のバットと走塁と守備で、プレーオフ、ワールドシリーズの勝利へとn導いてもらいたいものです。