2012年7月30日月曜日

戦略に関するふりかえり(8)

「正論を言うな!」、「正論=寝言」

戦略というと、途端に“美しい言葉”を使いたくなります。

・・・の推進!

・・・の達成!

・・・の活性化!

・・・の強化!

・・・の充実!

正論をいろんな美しい言葉で飾っても、組織と人間が動かなければ、それはただの「寝言」でしかありません。

戦略とは、生身の組織と人間を動かすものです。

なぜ、それをしなければならないか(Why)

何をするのか(What)

誰が責任者となるのか(Who)

いつまでにやるのか(When)

具体的にどのように進めるのか(How)

といったポイントを、しっかりと説明できなければ、人を動かすことなどできるはずがない。

ひと昔前の戦略に関する書籍は、「調査」、「分析」、「提言」の話が中心でした。

ですから、正論という「寝言」でも十分「なるほど!」と思えるものでした。

しかし、現代の「戦略」は、そのあとの「具体策(How)」が必要となり、「実行と課題解決」までたどり着くことが、大きな目的となりました。

全員が具体的な行動をイメージでき、さらによいアイデアを加えることによって、もしダメでも、改善してよりよくすることができる。

具体的な実行・行動と課題解決までたどり着かなければ、それまでの行動はすべて「寝言」で終わるということです。