2010年3月6日土曜日

日本の次の社会

ある外国人記者のコラムに「日本人は誰もが経済の話しはするが“社会”の話しはしない。」という話題があった。

確かに、経済の立ち戻りの遅れは、国民全体の気になるところでどうしても話題になるのです。それは、自身の会社、自身の生活に直結しているからです。

しかし、日本にとって最大の問題は社会の方である。社会とは?産業、雇用、教育、医療、年金、少子高齢化などであり、戦後日本の約50年以上に渡って経済成長をもたらしたものは何だったのか?

それは社会的な制度、政策、慣例・慣行だったという学識者も少なくない。その典型的な例が“終身雇用”“輸出戦略”“官民協調”だったのです。

戦後の荒廃した日本から今日の日本へと導いたリーダーたちは、日本の社会に根差した制度、政策、慣例・慣行を作りあげ、見事に機能させて見せた訳です。

歴史を遡れば、大化の改新で中国の制度を日本化し、明治維新では日本の西洋化と思われがちですが、西洋の日本化とも言えると唱える方もおり、私もその意見に感じ入るところがあります。

しかし、その日本の社会に根差した制度ももう“賞味期限”が切れているのでしょう。今や過去と言える制度や政策、慣例・慣行が満足に機能していなからこそ、国民の不満はつのるのでしょう。

今こそ、日本の伝統の上にのった社会に根差した制度、政策、慣例・慣行を見出す時なのでしょう。急激な変化に気をとらわれすぎず、大きな流れを知り、基本に従順にならなければらいのだと思います。もう「次の社会」と言われる時代なのでしょうね。

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