2010年7月13日火曜日

MLBオールスター

現地時間の13日、米国メジャーリーグベースボールのオールスターゲームが開催されます。

今年の開催地は、ロサンゼルス・エンジェルスのアナハイムスタジアムです。全米には30チームある訳ですから、特例以外は30年に一度“我が街”にオールスターがやってくる訳です。

ですから、その街にとっては一大イベントであり、ベースボールファンの人生にとっても一生のうちほんの数回しかお目にか掛けない訳で、そのチケットも大変なレアなものになります。

その様な全米だけではなく世界的にも注目を浴びるオールスターゲームですが、今回注目したい選手がいます。

今年40歳を迎え、初のオールスターに出場するシンシナティ・レッズ「アーサー・ローズ」投手です。レッズを支える“セットアッパー”として、今年は4月~6月にかけて33試合無失点のMLBタイ記録を残しており、35試合に登板し32イニング2勝1敗14ホールド、防御率にいたっては0.28という好成績をあげています。

このアーサー・ローズ選手は、登板の度にマウンドに登ると投球の前にマウンドに必ず文字を書き、その後、両手で気合いを入れて打者に向かうのが、彼のいつものルーティンなのですが、その書いてる文字は“JR”と書いているそうです。

JRとは?08年12月に5歳で病気で亡くなった最愛の息子“ジョーダン・ローズ”のイニシャルなのです。

最愛の息子を亡くした時にアーサー・ローズ投手は既に39歳を迎えており引退も考えていたといいます。
「息子は私が投げる事を強く望んでいた。」ので、引退を思い留まりレッズと2年契約を結んだそうです。

一度は引退を考えた老年の投手が、最愛の息子が亡くなるという逆境を乗り越えて、初のオールスターへ出場します。

現地時間の12日には恒例のホームラン競争があり、その際には出場選手の子どもたちは外野を守れる特権を与えられます。

この風景を観てローズ投手はどの様な気持ちで眺めているのでしょうか?ローズ投手は「息子がいつもプレートの後ろで観ていてくれている感じがするんだ。」と話しています。

この様なストーリーも感じながらオールスターゲームを楽しみにしたいと思います。