「人を相手にせず、天を相手にせよ!」
これは、幕末のヒーロー西郷隆盛の言葉です。
天を相手にして自分の最善を尽くし、何事にもうまくいかなくても人の非や過ちをとがめるのではなく、自分の誠の足りないことを反省すべきである。
「天」を相手にするということは、当然、すべては自分に原因があって、「他人のせいではない」という考えに結びつきます。
かの“孟子”も語っています。
「自分が行うことがうまくいかないときは、自分にその原因があるのではないかと考えてみるようにするのだ。そうすれば自分自身がますます正しくなってくるし、天下のすべてのことも必ず自分の方に従ってくるのである。」
西郷隆盛の語る「我が誠の足らざるを尋ねべし」。
逆に、「至誠をもって動かすことのできないものは、この世にない」と断言した吉田松陰の教えも、また正しいということです。
時代を変革させた我が国の先人、偉人の言葉には、本来の日本人の姿が表現されているのがよく分かります。