2012年6月21日木曜日

「聞く力」、「説く力」

他の人とと意見を交わすという行為のプロセスにおいては、昨日書きました「質問力」に加えて、「聞く力」と「説く力」が必要となります。

反論するにせよ、肯定するにせよ、相手の思いとその背景にある真実を知ることが大切だと考えます。

真実を知るために最も効果的なのが「質問攻めにすること」とある先輩から聞いたことがあります。

その方は「自分には、物事に対する創造力はあまりないが、真実を見抜く能力はある。」と自己評価されていました。

だから、「常に真摯に人の話を聞き、誠意を持って質問するように心掛けている。」とおっしゃっていました。

まさに、これこそが「質問力」と「聞く力」のことです。

そして、もう一つの力「説く力」です。

説く力とは、発言の根拠となる事実を効果的に発信できるか否かに掛かっていると思います。

結論として、相手の主張が自身の主張と180度違ったものでも、確かな事実と根拠を伝えることができれば、相手の主張にも変化が現れるものです。

その結果、相手にも新しい視点が生じ、意見を受け入れる体制を引き出すことができ、前向きな議論になるものと思います。

しかし、「説く力」だけが突出すると力技というか豪腕で相手をねじ伏せるようになり、自身の思いだけを発信し、相手の心理や意見を読み誤り、墓穴を掘り、周りからの共感を得られなくなる可能性もあります。

相手とのせっかくの議論です。相手のアイデアや自身にない視点を知ろうとする姿勢は大変重要なことなのです。

大切なのは「自分の主張の一貫性を損なうことなく、論理的に伝える」ことだということです。

いかに意見が真逆であっても、その相手とこの話題について語り合えるのは二度とないかもしれません。

昨日と同じ結びですが、「質問から展開、そして解決へ」とつながる前へ進む議論には「質問力」、「聞く力」、「説く力」が必要だということです。