2012年6月7日木曜日

コーズリレーテッド・マーケティング(CRM)

CRM=コーズリレーテッドマーケティングとは?

企業が製品の販売によって得た収益の一部をNGO、行政機関、NPOに寄付するなど、CSR活動と販売促進を抱き合わせたマーケティングの手法のことを指します。

代表例は、ミネラルウォーター大手「ボルヴィック」がユニセフと協働で始めた「1ℓ for  10ℓ」というプログラム。

ドイツ国内で販売するミネラルウォーター1ℓの売り上げの一部をエチオピアの水供給10ℓ分の費用に充てるというものです。

このプログラは2005年にスタートし、2006年にはフランスの販売利益で二ジュールを、2007年には日本での販売利益でマリを支援するなど各国で展開しています。

このように、企業が行う「Cause=コーズ=大義」に共感した消費者は、商品の購入によって社会貢献した満足感が得られ、同時にNGO、NPO等の活動資金を集められるというものです。

当社も、鞄メーカー大手株式会社エース様とカーボンフリーコンサルティング社と協働で、使用済みスーツケースのリサイクルを通じて、砂漠化が進み日本への黄砂飛来の原因ともいわれる、中国内モンゴル地区へのカラマツの木の植樹プログラム「1スーツケースfor1ツリー」で約9,000本の植樹を行いました。

「CRM」の肝は、消費者が納得できる「Cause=大義」が、商品と社会貢献活動の内容との関連性が重要だといわれます。

スーツケースの製造過程や使用済みスーツケースの下取り、リサイクル、物流により発生したCO2のオフセットはもとより、自らが生み出した商品に対する責任、使用された消費者の旅の思い出がぎっしり詰まる役割を終えたスーツケースへの愛情が、このプログラムに対する消費社の共感だったように感じます。

我々が進めるリサイクルを絡めた「CRM」のご提案は、すぐには採算が合わないものもありますが、将来を見据えた取組により、中長期的に見れば、企業のブランドが高まることで信頼につながり、その成果も後からついてくものと考えます。

「先義後利」の精神を忘れず、「CRM」のご提案を進めてまいりたいと思います。