大前研一氏の著の中に「知的怠慢」について書かれているものがありました。
大抵の人が「自分の限界を、自分で決めて」います。
そのほとんどが、かなり手前に設定されている。
なぜなら、今までの経験と相談かるからである。
このような考えだと、「そこそこ」仕事はできるから、怒られることもなく、バカにもされないので、現実的で賢い判断だと言えないこともない。
しかし、このような人は「できるわけがない」と思ったとたんに、すぐ諦めてしまう。
これこそが「知的怠慢」ということです。
私は、この著を読んだときに「そのとおり!!」と共感しました。
ほどほどで満足する気持ちや態度が、人の成長を止めるものです。
また、このような人は会社や周りの人々にも害を振り撒きます。
会社が変わらなければならない時、事業を方向転換しなければならないとき、「知的怠慢」な人は、必ず自己防衛的で変化に否定的な発言や行動を起こします。
新しいものへの興味がなく、目新しいことや自分が知らないことを貧欲に吸収しようとする姿勢が見えないものです。
要は、「抵抗する」か「逃げる」かです。
更には、この「知的怠慢」の姿勢は、大切なお取引先にまで影響を及ぼします。
「知的怠慢」の人は、顧客にも興味がありません。興味のない相手に斬新なニーズに的確に応えた提案などできるはずがありません。
激しい競争の中で戦う企業の場合、可もなく不可もなくという平均点の仕事を目指す「知的怠慢」の人間は排されるべき存在だということです。