野田首相が、民主党代表選で引用した詩。
「どじょうがさ 金魚のまねすることねんだよなあ」
詩人、「相田みつを」が書いた詩です。
東日本大震災後、企業がCM自粛する中、繰り返し流された「こだまでしょうか」。
詩人、金子みすゞの詩です。
この二つの詩、日本人の心に沁みた代表的な詩です。
この優しき詩がなぜ、日本人の心に沁みたのでしょうか?
なんでも頑張れば良いと言うものではない、ときには泣いたり、心から笑ったりしないと身が持たないものです。
肩肘を張らずに、辛い時は辛いままに、嬉しい時は嬉しいままで良い。
このような想いが、二人の詩と自分の心が重なり合うから心に沁みるのでしょう。
相田みつをの詩に「おかげさま人生」という十二章からなる作品を見かけましたのでご紹介致します。
一、バカのおかげで利口がひかる
二、落ちてくれる人のおかげで合格できる
三、負けてくれる人のおかげで勝たせてもらう
四、脇役のおかげで主役が生きる
五、職場があるから働ける
六、後輩のおかげで先輩になれる
七、子供のおかげで親になれる
八、嫁のおかげで姑になれる
九、相手(縁)がなければケンカもできぬ
十、聞いてくれる人のおかげでぐちもこぼせる
十一、下水のおかげで水も流せる
十二、読んでくれる人のおかげで書かせていただく
この考え方をすれば、世の中にいらないものはないということになる。
今まさに、日本人が心に沁み入る詩とは、優しい言葉のなかに作者の一貫した生き方、姿勢があり、その優しさと気迫が自分の人生と重なり合うからなのでしょうね。