近くて遠い上司との距離
「最近、あまり上司と話していない」という部下は、意外と多いといいます。
グループ内で近くに座っているのに不思議です。
「上司と話したくないから、なるべくメールで済ましている。」という身も蓋もない例えは別としても、「メールでコミュニケーションすることが多くなり、その分、会話をする必要性が減った」と言う人は増えています。
コミュニケーションの主体をメールにする人は...
「自分の発信したメールを記録しておきたい」
「後で見たときに経緯がわかるように」
「口頭だと上司に聞き流されてしまう可能性がある」
このような理由で、メールを主体としているようです。
一方で、口頭コミュニケーション不足を寂しがっている世代(上司)の人々も大勢います。
50歳以上のビジネスパーソンは、若い頃プレーヤーとしての全盛期を「口頭コミュニケーション一本」で乗り越えてきました。
時には対面で、時には電話で、なんでも口で言って仕事を前に進めてきました。
またある時は、社内で激論しながら、お互いを理解し合った経験もあるはずです。
このように、「上司が知る、人と関係を作り、深め合う方法」は会話なのです。
「近くにいるんだからメールではなく、話しかけて来いよ!」という気持ちも理解し、少しは対応して欲しいものです。
口頭コミュニケーションのメリットは、部下側にもあります。
「記録に残らない」、「経緯が見えなくなる」、「聞き流される」というデメリットはありますが、それが気になるなら、ディスカッション後に話し合ったことを簡潔な記録としてメールにして送れば済むことです。
交渉、相談を含むメールで、長文になりそうだなと思ったら、口頭コミュニケーションに切り替えた方が時間短縮になるーケースもあります。
「相談、交渉は口頭コミュニケーション優先」
「時間短縮になる上に、上司も喜ぶ」
さて、「上司から求められる50のこと」(濱田秀彦氏著)のファーストステップ。
『信頼されて仕事を任せられるようになるための「報・連・相』いかがでしたか?
上司から見た「こうして欲しい」報・連・相を、今一度考え直させられました。
報・連・相は、相手がいてこそ成り立つ世界です。
いかに相手に効率よく思いが届き、そして早期解決につながるアドバイスをもらえ、常のリスク管理にもつながる、一石二鳥、三鳥のコミュニケーション術。
「義務」⇒「アピールチャンス」と捉えることの大切さを感じ取りました。
セカンドステップ、『ひとりのビジネスパーソンとして認められるための「大人力」』へは、少し間を空けて、当社がファーストステップを実践できているかどうか確認してみたいと思います。