「枯木裏龍吟」(こぼくのりゅうぎん)
たとえ枯木であっても、強い風の煽られて龍のような鳴き声を出す。という意味。
枯木は、一見何の役にも立ちません。
邪魔なばかりで、存在さえ無駄と思われる。
しかし強い風で、その存在感はまわりの動物をも恐れさられる。
この世の中に、役に立たない人間など一人もいないということです。
(出所:枡野俊明氏著「禅の言葉」)
今日は、一休みして「禅の言葉」です。
「働くことについて」の2語目です。
働くところがないと悩んでいる人の中には、二通りの人がいるように思います。
一つは、自分がやりたいことと今いる職場が食い違っている人。
もう一つは、自分に自信が持てない人。
「自分には才能や能力がない。」
「何をやってもうまくいかない。」
そうなれば、積極的に働く場所を探すことさえ躊躇してしまう。
仕事のミスマッチの場合は、自分の考えを変えることが寛容です。
誰でも自分の好きな仕事をしたいものです。
しかし、現実はそうは簡単にいきません。
ほとんどの人が、多少の不本意の中で働いているものです。
それでも、一生懸命働いているうちに、仕事の面白さを発見し、いつの間にか天職になっている。
仕事とはそういうものなのかもしれません。
まずは、目の前に与えられた仕事と真摯に向き合うことでしょうね。
そして二つ目の自信が持てない人。
どんな人間でも、この世に存在している意味は必ずあるといいます。
大きな仕事だけを目指さなくていいのです。
たとえ小さな働きでも、きっとそれが誰かの、何かの役に立っている。
そもそも、仕事には大きいも小さいもないのです。
一生懸命に働くことが、もっとも尊いことなのです。
働く場所は必ずあります。
まわりの評価ばかり気にしないで、受身にならず、自分の能力は自分で磨いていくことです。
当社の中にも、「あいつ、大丈夫かな?」と思う社員もいます。
「もっと違う仕事をしたい」
「俺はもっとできる」
「充実感がない」
「働きがいが...」
しかし、自分自身を見つめて、問いただして欲しい。
「本当にそこまで突き詰めて仕事をしているのか?」
「とにかく、現実から逃げたいのではないか?」
そして、ウソの無い自分を見つめることができたら...
「私はこうありたい!!」と「自分自信と約束」して欲しい。