2012年8月17日金曜日

「すべてcc方式」の落とし穴

上司に逐一報告する代わりに、ccメールを送ることが一般的な習慣になってきています。

最近これがエスカレートして、社外向けに添付ファイル付きメールを送る場合、上司にccを設定しないと発信できない会社や、社内も含めてすべてのメールが自動的に上司にccで送られるシステムの会社まで出てきました。

もともと「内部統制」で始まったことのようですが、当社では採用していませんが、「すべてcc方式」の企業が増えています。

しかし、この「すべてcc方式」も良い面と悪い面に分かれるようです。

「いちいち上司に報告しなくてもいいから楽だ」
「上司は、一気に受け取るメールが多くなり、全部のメールに細かく目を通す時間がない」
「内容よりも、メールが来ているだけで安心」

どうも、コミュニケーションの形骸化が進んでいるように思えます。

「報告」の代わりにcc方式が定番になれば、「すべてcc方式」と同様です。

「ccで流れはつかめるようになったが、案件への関わりは薄くなった。」

このような、上司も少なくないようです。

関わりの薄さを気にしている上司だが、「気になるなら声を掛けてみたら?」という問いに、「部下から『ccで見てますよね』と言われそうで、声をかけにくい。」といった、ちょっと考えすぎなセリフも出てきます。

こんな実情を改善するには、たまには上司に「ccで見ていただいてプロジェクトですが、個人的には○○と考えています。」のように、一言加えてみてはどうでしょうか。

メールのcc機能が仕事の効率を上げたきたことは誰もが認めています。

ただ、それだけで上司と部下がマインドを共有することは困難です。

ccを通じてマインドを共有していたつもりが、土壇場で問題点が表面化され時間的な制約もある中で上司から手間が掛かる追加の指示が出てきたりします。

それを防ぐ為にも、時にはccに一言付け加えましょう。

「ccに表れない自分の思惑や構想を上司に付け加えることで、マインドを共有し、リスクを低減する。」